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倒産の理由が変わってきました。

倒産の理由でいま急に伸びているのは、借金ではなく退職です

会社がなくなる理由といえば、借金だと思われています。ところが今いちばん伸びているのは、社員さんに辞められて「もう事業できないな」で畳む形です。帝国データバンクの2025年の調査でも、人手不足が原因の倒産は過去最多でした。賃上げに利益が追いつかない小さな会社ほど、こうなりやすいんです。人を増やせない会社が、人を増やさずに仕事を回すにはどうするか、という話をします。

社員さんが抜けて空いた机が並ぶ小さな事務所で、山積みの仕事を前に途方に暮れる社長に、島田が寄り添っている様子

8月の問題解決ワークでの話です。

問題解決ワークというのは、RMMSの会員さんがいま困っていることを持ち寄って、参加メンバーみんなで解決策を考えていく会です。

その中で、ある会員さんの業界にある大手の問屋の話になりました。
「大手の問屋は、あと何年で潰れると思いますか?」
という問いです。

その会員さんの見立ては「撤収しないんじゃないか」でした。
資産があるので、売り込みに回らなくても、店を開けておけば商売になる。
年を取って辞めるとか、社員さんの給料が払えないとか、そういう理由でもなければダラダラ続くだろう、と。

なるほど、それは一理あります。
僕もそこに反対はしませんでした。
ただ、一つだけ引っかかることがあったので、こう返しました。

「今、経営者の間でニュースになっているのが倒産ニュース。倒産の理由で急激に伸びてるのが退職倒産です。社員に辞められる、社員の給料が払えない。要は賃上げに対して利益が追いつかない」

品物がぎっしり並んだ問屋の倉庫に、人の姿がなく、フォークリフトが止まったままになっている場面
倉庫に品物は揃っていても、動かす人がいなければ商売は回りません

資産があるから潰れない、とは限らないんです。
資産があっても、それを動かす人がいなければ事業は止まります。
問屋にだって、同じことが起きてもおかしくありません。

退職倒産という言葉、聞き慣れない方もいらっしゃると思います。
言葉のとおりで、社員さんが辞めたことがきっかけになって、事業が続けられなくなる倒産です。
資金繰りに詰まって手形が落ちない、あの昔ながらの倒産とは順番が逆なんですね。
お金が先に無くなるのではなく、人が先にいなくなる。
人がいなくなって現場が回らなくなり、売上が立たなくなって、それで畳む。
経営者の頭の中で最後に浮かぶ言葉は、たぶん「もう事業できないな」です。

なんでそんなことになるのか。
世の中が賃上げに動いているからです。
社員さんに残ってもらおうと思ったら、給料をよそ並みに上げないといけない。
でも、上げられるだけの利益が出ていない。
上げなければ辞めていくし、無理に上げれば利益が消える。
どっちに転んでも苦しい、というのが「賃上げに対して利益が追いつかない」の中身です。

これ、経営者としてはかなりこたえる話ですよね。
借金は無い。
取引先もある。
仕事もある。
なのに、続けられない。
コツコツ借金を減らしてきた人ほど、やりきれないと思います。

当日は「急激に伸びてる」としか言えなかったので、あとで数字を調べてみました。
帝国データバンクの2025年の調査です。
人手不足が原因で倒産した会社は427件。
過去最多で、しかも最多の更新が続いています。
そのうち、社員さんの退職が直接の原因になったものは、前年の1.4倍近い124件。
集計を始めてから、いちばん多い年になりました。

ここまでなら「大手の話でしょ?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
実際は逆です。
427件のうち77%が、従業員10人未満の会社でした。
つまり、大きな会社が人を減らして潰れているのではなく、小さな会社が、人が抜けた穴を埋められずに畳んでいるんです。
10人未満の会社で一人辞めると、その人がやっていた仕事がまるごと宙に浮きます。
求人を出しても来ない。
来ても、賃上げの相場に合わせないと定着しない。
穴が空いたまましばらく回して、社長が現場に張りついて、それでも回らなくなったところで「もう事業できないな」になる。
数字の裏で起きているのは、だいたいこういう順番だと思います。

では、どうするのか。
本筋は、賃上げに追いつくだけの利益を出すことです。
僕の本業はそっちの相談なので、それはそれで別の機会にお話しします。
ただ、利益を出すには時間がかかります。
その間に人が抜けたら、待ってはくれません。

だから、もう一つの手段を先に持っておいてほしいんです。
人を増やさずに、今いる人で仕事を回す形を作ること。
人を増やす道が閉じている会社にとって、残っている道はこれしかありません。
僕がAI導入のお手伝いをしているのは、ここが理由です。
人が抜けても止まらない会社、今いる人で回る会社を、AIで先に作っておく。
人手不足倒産の数字を見てから、ますますそう思うようになりました。

問屋の話に戻ると、資産があるかどうかより、今いる人で回る形になっているかどうかで、残るか残らないかが決まっていくはずです。
これは問屋に限った話ではなくて、僕たちの会社も全部同じです。
借金を返し終わってから、人がいなくて畳む。
そんなの悔しすぎますよね。

人を増やさずに仕事を回す形を、自分の会社ではどう作ればいいのか。
考えてみたい方は、ai.msup.biz のAI導入サポートで、まずお話を聞かせてください。
無理に導入を勧めることはしませんので、会社の状況を聞きながら、どこから手をつけるかを一緒に考えましょう。

AI活用の実例

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