「売上データはあるんだけど、ぐちゃぐちゃだから、まず整理しないとAIに読ませられないよね」。データ活用の話をすると、必ずこの一言が出てきます。
で、整理が面倒だから、結局何もしない。データはあるのに分析はゼロ。この状態の会社、ものすごく多いんです。
先に結論を言います。整形されていないExcelシートのままで構いません。いまのAIは、汚いデータを汚いまま読んで、経営者が知りたい形で答えを出せます。
きっかけは、ある飲食店経営者さんとの会話でした
私の勉強会で、複数店舗を経営する飲食店の社長さんと、こんな話になりました。
店舗ごとの商品別の売上データは、いっぱいあるわけです。じゃあそれをAIに入れれば、どこの店のどの料理がすごく人気なのかがわかりますよね、と。
このとき私がお伝えしたのが、「整形されていないExcelシートで構いません」でした。売上データを、体裁を直さずそのまま放り込むだけでいいんです。
普通の集計では出ない「餃子の本当の人気」
ここで、データ分析をやったことのある方なら気づく問題があります。粒度の問題です。
たとえば餃子。単品の「餃子一人前」もあれば、「餃子なんとかセット」にも入っています。商品によって個数も違えば、出荷数の数え方も違う。だから「餃子が全注文の何パーセント出ているか」という集計は、実は普通のExcel集計では取れないんです。売上表の行が「商品名」単位で切られていて、餃子という「中身」単位では切られていないからです。
きれいに整形しようとすると、この粒度の組み替えを人間が設計しないといけません。セットをばらして、個数を換算して、表を作り直して。ここで挫折するんですよね。
AIは「何人に1人が餃子を注文」と答えられます
AIに任せると、ここが変わります。
セット商品の中身まで読み解いた上で、「何人に1人が餃子を注文しています」という言い方で答えを出せるんです。パーセントの集計表を作るのではなく、経営者が知りたい質問に、知りたい日本語で答える。表の構造に縛られずに、データの意味の方を扱えるのがAIの強みです。
念のためお断りしておくと、この「何人に1人」はAIの能力を示すための例であって、実際のお店の測定値を紹介しているわけではありません。ただ、「セット混じりの汚いデータから、この形の答えが出せる」こと自体が、従来の集計との決定的な違いです。
分析の先には、記事化も待っています
さらにこの話には続きがあります。どの店で何が人気かがわかったら、「なぜ人気なのか」を現場で考察して、それもデータに足しておく。そうすると、たとえば「ある店で突出して人気の看板メニュー、その秘密」のような記事がブログで書けるようになるんです。
自社の実データから出てきた傾向は、よそでは書けない一次情報です。分析がそのまま集客コンテンツの材料になる。データを入れる手間ひとつで、経営判断と情報発信の両方が動き出します。
まとめ:整形は、やらなくていい仕事でした
整理します。
- AIに読ませる前のデータ整形は不要です。整形されていないExcelのままで構いません
- セット商品混じりの粒度問題も、AIは「何人に1人が注文」という経営者の言葉で答えられます
- 分析結果に現場の考察を足せば、自社にしか書けないブログ記事の材料にもなります
「データはあるけど眠っている」という会社は、体裁を直す前に、まずそのまま読ませてみてください。何から始めればいいか相談したい方は、下記からどうぞ。
