2026年10月、僕が主宰している経営者の勉強会RMMSで、会員さんがいま困っていることを持ち寄ってみんなで解決していく、問題解決ワークを東京で開きました。
ホームページの守りをどこまで固めるか、という話をしているうちに、話題がAIに移りました。
「漏洩問題で心配なのがAIなんですよね」と、僕のほうから切り出したんです。
先にお伝えしておくと、僕の会社では毎日、ClaudeというAIに仕事をしてもらっています。
なので、AIが怖いから使わないでおきましょう、という話をしたいわけではありません。
むしろ使い続けたいからこそ、どのAIに何を打ち込むかを気にしているんです。
家族、とくに子どもさんが、スマホで無料のAIに何か相談している。
LINEの中にもAIの機能が入ってきて、気がつくと家族がそれを使っている。
便利そうなのは分かるけれど、危険はないのかな、と気になっている方も多いと思います。
その日のワークで僕が会員さんにお話ししたことを、お伝えしますね。
無料のAIは危険? 家族にも全員伝えてほしいとお願いした最初の一歩
ワークの場で、僕は会員さんにこうお願いしました。
「まず第一歩家族にも全員言ってほしいんですけど」
「まず第一歩は3つ以外のAIは絶対使うなって言ってください」

3つというのは、Claude(クロード)、Gemini(ジェミニ)、ChatGPTのことです。
その場で一つずつ名前を挙げて、この3つ以外はやめてね、とご家族に伝えてください、とお話ししました。
では、やめてほしいのは何なのか。
恋愛相談ができる無料のAI。
アバターのアプリ。
LINEのトークを読み込ませる診断。
どれも「やめて」とお願いしました。
LINEの中のAI機能も、その場では同じように挙げています。
LINEのAI機能については、規約に何が書いてあるのかを、このあと見ていきます。
こういうアプリって、探すと本当にたくさんありますよね。
無料で、すぐに使えて、いつでも話を聞いてくれる。
だから子どもさんほど、気楽に使ってしまうと思うんです。
誰にも言えない悩みを打ち明ける相手として、ちょうどいい存在なのも分かります。
ただ、そうやって打ち込んだ相談ごとがどこへ行くのかまでは、使っている本人もなかなか考えないものです。
AIに相談するのは危険なのか。LINEのAIの規約を見ると
無料の相談アプリについて、ワークでは続けてこう言いました。
「さすがにそこに実名入れたら全部残りますからね」
相談アプリに打ち込んだ文章は、自分のスマホの中だけにあるわけではありません。
アプリを運営している会社のほうへ送られて、そこでAIが返事を作っています。
ということは、打ち込んだ名前や悩みは、その会社の手元にも渡っているわけです。
打ち込んだ中身をその会社がどう扱うのかは規約に書いてあるので、使う前に一度読んでいただきたいところです。
規約というのは、アプリを使う前に「同意する」を押す、あの約束ごとの文書です。
LINEのトークの中のAI機能の規約を見ると、次のように書いてあります。
まず、自分や他の人の氏名・住所・電話番号・メールアドレスといった個人情報は、入力しないように定められています。
次に、AIの返事を作るために、米国の生成AIの会社と必要な範囲で情報を共有する場合がある、と書いてあります。
そしてこの機能に同意するときの説明には、トークルームで送り合った直近のメッセージを取得する、とあります。
そこには、相手から届いたメッセージも含まれます。
自分がこの機能を使っていなくても、トークの相手が使えば、自分が送ったメッセージも読み込まれるということです。
一方で、ここは公平にお伝えしておきたいところです。
AIの「学習」というのは、打ち込まれた内容を、AIを賢くする材料に使うことを言います。
LINEを運営しているLINEヤフーは、このAI機能について、トーク履歴がAIの学習に使われることはない、とはっきり書いています。
ただ、運営している会社自身が「個人情報は入れないでください」と規約に書いているわけです。
家族がAIへの相談ごとに、子どもさんの名前や学校、住んでいる場所まで書き込んでいたら、と思うと、ちょっとヒヤッとしますよね。
そして無料の相談アプリや診断のほうは、どこの会社がどんな約束で運営しているのか、使う前に確かめる人はあまりいないと思います。
安全なAIアプリを選べば、何を打ち込んでもいいのか
では、3つに絞れば安心なのか、というと、そうでもありません。
ワークでは、こうもお話ししました。
「有名どころだけにしてください」
「今んとこデータにしないって言ってくれてるだけで」
「相手の言い分信じてるだけって状態です」
有名どころでも、実名を入れたら同じように残る、とも付け加えています。
たとえばGeminiのヘルプには、人のレビュアーがチャットの一部を読むことがある、と書いてあります。
そのうえで、見られたくない機密の情報は入力しないでください、とGoogle自身が求めています。
設定によっては、打ち込んだ内容がAIを賢くする材料にも使われます。
Claudeのほうは、チャットを学習に使わせるかどうかを、利用者が自分で選ぶ形です。
2025年に、運営しているAnthropicがそういう形に変えました。
ChatGPTにも、学習に使うかどうかを選ぶ設定が用意されています。
どれも、こちらが設定を選んで、相手がその約束を守ってくれる、という前提の上に成り立っています。
僕が「相手の言い分信じてるだけ」と言ったのは、そういう意味なんです。
使っていいAIを三社だけに絞るのは、規約を自分で読めるからです。
そして家族や自分の個人的な相談ごとを打ち込むときは、その3つにも実名や住所は入れないでおきたいところです。
Claudeの学習の設定をどう選ぶかは、「会社データをAIに渡す前に締める設定」の記事で手順をお伝えしています。

家族にAIの話をするとき、どう切り出せばいいか
ワークでお願いしたとおり、伝えたいのは「使うのはこの3つにしてね」という一言です。
ただ、子どもさんにいきなり「危ないからやめて」とだけ言うと、使っていること自体を話してくれなくなるかもしれません。
悩みを聞いてもらえる、大事な相手になっていることもありますからね。
なので切り出し方としては、まず今どのAIを使っているのかを聞いて、その流れで3つの名前を伝えるのがいいと思います。
アプリの名前が分かれば、どこの会社が運営しているのかを一緒に調べることもできます。
家族が無料のAIアプリを使っているなら、今日のうちに「いま何のAI使ってるの?」と聞いてみてください。
ai.msup.biz では、中小企業向けの「AI導入サポート」を行っています。
会社でも家庭でも、AIとの付き合い方に迷われたら、お気軽にご相談ください。
