トップ / ブログ / 事務の手が空いたら
AIで事務の仕事を減らしたいけれど、今いる事務員さんに空いた時間でなにしてもらうかが問題です。

AIで事務職はなくなる? 事務の手が空いたとき、社長が事務員さんに頼むこと

経済産業省の推計で、AIやロボットの活用によって事務職が余る可能性が示されています。セミナーでその話をしたところ、会場から、事務員さんの仕事がAIでほぼ巻き取れたら今の事務員さんには何をしてもらえばいいのか、と聞かれました。AIに任せる仕事と、人にお願いしたい仕事は、そもそも種類が違います。事務の手が空いたとき、事務員さんには何を頼めばいいのでしょうか?

事務の書類をロボットが片付け、受話器を手にした事務員さんが立ち上がる様子を見守る島田

10月に、経営者向けのRMMS 1dayセミナーを開きました。

中小企業の社長さんが集まって、1日かけて経営のテーマを学ぶ場です。
この回は特別編で、AIを使うと会社の仕事がどう変わるかをお話ししていました。
僕の会社でも、今年からいろいろ試してみた結果、入金のチェック、請求の業務、見積もりの送付に、人の手を割かなくてよくなっています。

その日、僕の口から出たのがこの一言です。
「経済産業省の発表の通り、事務職っていうのはこれから無くなるんだな」

聞いている側は社長さんです。
事務職がなくなると聞けば、自分の会社の事務員さんの顔が浮かびますよね。
AIで事務が楽になるのはありがたい。
でも、そうなったら今いる事務員さんにはどうしてもらえばいいのか。
そこで考えが先に進まなくなってしまう方、多いんじゃないでしょうか。

今回は、僕が読んだ国の資料と、その日会場からいただいた質問へのお答えをお話しします。

机で電話をしながら笑顔で話す事務員さんと、後ろで書類の箱を運ぶロボット
事務の作業をAIに渡すと、事務員さんの手と時間が空く

経済産業省の推計は、AIで事務職がなくなると言っているのか

僕が「経済産業省の発表」と言ったのは、経済産業省が2026年3月に出した「2040年の就業構造推計(改訂版)」という資料です。
2040年に、どの職種で人が足りなくなって、どの職種で人が余りそうかを見込んだものです。
その中で、AIやロボットの活用で仕事が省力化されることに伴い、事務職は約440万人の余剰が生じる可能性がある、と書かれています。

ここで一つ、誤解のないようにしておきたいことがあります。
この「余剰」というのは、仕事の量と働く人の数がどれだけずれそうかという見込みです。
今事務をしている人が、そのまま職を失うという予測ではありません。
同じ資料は、AIやロボットの利活用やリスキリングなどで労働需要が効率化され、全体では大きな不足は生じない、としています。
そのうえで、AIやロボットを使いこなす人材を含む専門職や、現場で働く人は不足する可能性がある、とも書いています。

資料が言っているのは、事務職が余る可能性があるところまでです。
なくなるんだな、というのは、それを読んだ僕の受け取り方です。

事務員さんの仕事がAI化で空いたら、何を頼めばいいのか

僕が事務職はなくなるんだな、と話したすぐあとに、会場から質問をいただきました。
たとえば畳屋さんをやっていて、事務員さんの仕事がAIでほぼ巻き取れてしまうとしたら、今の事務員さんには何をしてもらえばいいのか、という質問です。

畳屋さんのたとえで聞いてくださいましたが、どの業種の社長さんでも同じところで悩まれると思います。
AIを入れる話を進めるほど、この問いが近づいてくるんですよね。
しかも、毎日一緒に働いている人のことです。
簡単には割り切れません。

僕はこうお答えしました。
「商談してもらうも大きいですし、お客さんのところに電話かけてもらうとかね」
「より人間寄りの仕事を、人間に代わってもらった方が、本来はいいと思います」

事務の作業をAIに渡すと、事務員さんの手と時間が空きます。
商談も、お客さんへの電話も、AIに渡した入金のチェックや請求とは違って、話す相手が人の仕事です。

AIにはどんな仕事を任せればいいのか

では、AIにはどんな仕事を任せればいいのか。
セミナーで何度も繰り返したのは、AIはアイデアを考えてもらう道具ではなく、「こういうアイデアを実現してください」と依頼して実行する道具だ、ということでした。
補助金の書類でいえば、何を申請するかを決めるのは人で、AIはそれを事務局に伝わる文章にしてくれる側です。
決められた作業をきっちりやるのはAIに任せて、決めるまでの部分と、お客さんと話すことは人が受け持つ。
そう分けて考えると、事務員さんにお願いしたいことも見えてきやすいと思います。

うちの会社では、事務の仕事とAIをどう考えているのか

じゃあ、うちの会社はどうなのかというお話もしておきます。

AIを入れたからといって、人を入れないというわけではありません。
うちでも、事務の社員さんの仕事を、AIでちょっと軽くしないと、と思っています。
それでも、まだやることはいっぱいあるんです。

AIで事務を減らそうと考えている社長さんは、事務の作業をAIに渡す前に、空いた時間で事務員さんに何をお願いするかを決めておいてください。

ai.msup.biz では、中小企業の社長さんと一緒に、どの仕事をAIに任せ、どの仕事を人に残すかを整理するところから進める「AI導入サポート」を行っています。
今いる社員さんの仕事をどう組み替えるかも含めてご相談いただけますので、お気軽にお問い合わせください。

AI活用の実例

関連記事