トップ / ブログ / 周回遅れの口癖
ブログが週に2本書けるようになった方へ

周回遅れのAI活用法を自慢げに語る人が必ずいう口癖とは?

努力しているウサギが、なぜ亀に追い越されるのか。週に2本で満足した方と、年に2,500本が毎日ひとりでに出ている仕組みの差を書きます。

自分の脚で懸命に走るウサギを、自動運転の電気自動車に乗った亀が追い越していくイラスト

「ChatGPTで、ブログが週に2本書けるようになりました」

すごいことですよね。AIを触ってすらいない方から見れば、はるか先を走っています。

ただ、この直後に必ず出てくる口癖がありまして。それが出た方は、そこでピタッと止まります。

ウサギと亀の話でいうと、ちょうどウサギが昼寝を始めるところです。

努力しているウサギが、なぜ亀に追い越されるのか

週に2本書けた時点で、レースに勝った気になります

この1年、AI導入のご相談で何度も同じ場面がありました。

相談に来られた社長さんが、途中から教える側に回られます。ChatGPTにこう書かせている。このプロンプトだと精度が上がる。去年までは月に1本も出せなかったのに、いまは週に2本出ている。

嬉しいですよね。僕も同じ立場なら、絶対に自慢します。

誤解のないように先にお伝えしますが、これはけなす話じゃありません。月1本が週2本になったのは、まぎれもない前進です。道具を触って、頼み方を工夫して、そこまで自力で来られたわけですから。この方は、走ってはいるんです。

比べている相手が、去年の自分しかいません

問題はその次です。

週に2本出るようになると、多くの方がそこで足を止められます。仕組みができた、と感じるからです。

でも、その「できた」は何と比べての「できた」でしょうか。去年の自分と比べての話ですよね。

去年の自分は、比べる相手としては優しすぎます。一度も抜かれたことのない相手と競争していれば、誰だって先頭にいる気になります。

ウサギが昼寝をする理由

怠けているからではありません。亀がどこを走っているのか、見えていないからです。物差しが自分の中にしかないと、外がどこまで来ているかは分かりません。

そこで出るのが「自分なりに」です

じゃあ、亀はどこを走ってるの?って話ですよね。

うちの場合、いまは年に2,500本の規模でネットに出ています。ブログ、SNS、動画。媒体を全部足した数です。

この数字をお伝えすると、たいてい部屋の空気が変わります。そして、そうなんです、ここで返ってくる言葉がほぼ決まっているんです。

「うちはうちのやり方でやります」
「まあ、自分なりにやってみます」

前向きな言葉に聞こえますよね。自立していて、意欲があるように読めます。

正直に言うと、僕はこの瞬間がいちばん切ないです。この言葉が出たあとに何かが変わった例を、ほとんど見ていませんから。半年後に伺うと、やっぱり週2本のままなんです。

亀の正体は、止まらない量産体制です

年に2,500本が、毎日ひとりでに出ていきます

ここで言う亀は、あなたより優秀な誰かのことじゃありません。昼も夜も止まらない、生産設備のことです。

うちでは毎日、決まった時刻に、決まった媒体へ記事が出ます。僕がその日に何をしていても出ます。出張していても、寝ていても、忘れていても出ます。

ウサギが昼寝をしている間も、この亀は進み続けます。1日に7本でも、1年で2,500本を超えます。

亀は歩いていません。自動運転の車に乗っています

ここまで読まれて、「そんなの規模が違うだけでしょう」と思われたかもしれません。

違うんです。分けたのは、投じた時間でも、AIの詳しさでもありません。

童話の亀は、遅い脚でコツコツ歩きました。でも、いまの亀は歩いていないんです。自動運転の電気自動車に乗っています。運転席で居眠りしていても、充電さえしておけば距離は伸びます。

ウサギは速いです。それは本当です。ただ、自分の脚で走っている限り、進めるのは起きている間だけですよね。どれだけ頼み方が上手くなっても、天井はあなたの一日で決まります。

年2,500本のほうは、何を書くかも含めて仕組みの側が決めています。人がやるのは、上がってきたものに目を通して、これでいきましょうと言うことだけ。天井が人の体力から外れます。

これも経営と同じで、社長が現場に立ち続けている限り、売上の上限は社長の体力で決まりますよね。同じ道具を使っていても、この一点で行き先が変わります。

相談相手のAIと、生産設備のAIは別物です

言い換えると、AIの置き場所が違います。

週2本の方は、AIを相談相手として使っておられます。書いてもらって、直して、自分で投稿する。頼み方の巧拙が成果を決めます。

うちがやっているのは、AIを生産設備として据えることです。社内にある資料を自分で調べて、読み手がいま探している話題を自分で選んで、記事に仕上げて、公開まで持っていきます。何を書くかを、人が指示していないんです。

人間に残った仕事

社内の稟議とほとんど同じになりました。上がってきた報告に目を通して、これでいきましょうと言うだけです。産業型AIと呼んでいるのは、この形のことです。工場に機械を入れるのと同じで、置いたあとは人が張り付かなくても動きます。

ここから先は、走り方ではなく乗り物の話です

「自分なりに」と言った瞬間に、レースは終わります

断言できます。「自分なりにやってみます」は、いまのやり方を変えないという宣言です。ご本人にその気はなくても、結果としてはそうなります。

いまと同じやり方なら、結果も今と同じですよね。その間も亀は自転車から原付、車とどんどん乗り換えていくので、差は開く一方です。

止まらない方は、その場で聞いてこられます

一方で、そこから伸びる方もいらっしゃいます。

共通しているのは、こちらの数字を聞いたときの反応です。「どうやってるんですか」と、その場で聞かれます。

自分の中の物差しを、いったん外に預けられるんですね。預けられる方は、翌月には別の景色を見ておられます。

次に替えるのは、プロンプトの作り方ではありません

ってことで、週に2本まで来られた方に申し上げたいことがあります。

そこで完成にしないでください。あなたは走れる人です。走れるからこそ、ここまで来られたわけですから。

次に必要なのは、プロンプトの工夫じゃありません。自分の脚で走るのをやめて、止まらない乗り物に乗り換えることです。

もともと速いウサギが、その車に乗ったらどうなるか。亀はもう、追いつけません。

あわせて読む

関連記事