「動画も自動化できませんか」
これ、よく聞かれます。答えは、できます。ただし、いま使っている道具ではできません。
理由を先に書くと、アプリはアプリを動かせないからなんです。
動画1本には、いくつのソフトが要るか
まず、ショート動画が1本できるまでに何が動いているかを並べてみます。
- 画像を作るソフト
- 動画を組み立てて編集するソフト
- 音声を合成するソフト
- 投稿するサービス
最低でも4つですよね。
しかも、順番があります。画像ができないと動画が組めません。音声の長さが決まらないと、テロップの位置が決まらないですよね。
1つずつ手でやると、こうなります
いまのやり方だとこうなります。
画像を作るアプリを開いて、頼んで、保存する。編集ソフトを開いて、その画像を読み込んで、並べる。音声合成のソフトで読み上げさせて、書き出す。編集ソフトに戻して、貼る。書き出す。Instagramを開いて、上げる。
これを毎日やるわけにはいきませんよね。
しかも、毎日ブログをカルーセルにして、そこにショート動画を週2本足す、という話になっています。手作業では回らない量なんです。
アプリは、別のアプリを起動できません
じゃあChatGPTに全部やらせればいいのでは、と思いますよね。
ここが超えられない壁なんです。
絶対にできません
断言できます。
ChatGPTから、パソコンの中の動画編集ソフトを起動することはできません。音声合成のソフトも同じです。
理由は単純で、アプリがアプリをコントロールする仕組みになっていないからです。ChatGPTは自分の画面の中で完結する道具として作られています。
賢いかどうかの問題ではないんですよ。届く範囲の問題ですよね。
スマホの中では、なおさらです
スマホのアプリだと、この制約はもっと強くなります。
アプリごとに区切られていて、隣のアプリの中身に触れないようになっている。これは安全のための仕組みなので、いくら性能が上がっても外れません。
道具の置き場所が、そもそも違うんですよ。
寝ている間に、勝手に組み上がります
では何があればできるのか。
パソコンの中を触れる前提で作られたAIです。Claude Code、Codex、Antigravityといったものがこれにあたります。
起動して、命令を送って、貼り付けて、投稿する
これらは、パソコンの中にあるソフトを自分で起動できます。
画像生成で素材を作る。編集ソフトを立ち上げる。この画像をここに貼って、これを背景にして、文字はこれにして、と指示を送る。音声合成に読み上げさせて、乗せる。書き出す。そのままInstagramに投稿する。
全部つないで、一続きで実行します。
夜のうちに走らせておけば、朝には終わっているんですよ。ここが一続きになっているかどうかで、出せる本数がまるで変わりますよね。
テロップの位置まで、自分で決めます
もう少し細かいところも書いておきます。
喋っている内容を全部文字起こしして、何秒の時点で何を言っているかを検出する。それを見て、このタイミングでこのテロップを入れたほうがいい、という判断まで機械がやります。
口の動きを、喋っている内容に合わせて動かしたり止めたりもできます。
僕はここに指示を出していません。設定を1回渡してあるだけです。
ブログ1本から、ショート動画5本という作り方
ここまで来ると、次の景色が見えてきます。
ブログ1本に対してショート動画1本、というのは基本の単位でしかありません。
2,000字も3,000字もある記事なら、その中から複数のテーマを抜き出せますよね。実際に、1本のブログからショート動画を5本ほど作っている方がいます。
1日1本ではなく、1日5本になってしまうんですよ。
道具を変えないと、この線は越えられません
まとめると、こういうことです。
編集の腕でも、根気でもありません。使っている道具が、他のソフトに手を伸ばせるかどうか。そこだけで、できることの範囲が変わります。
動画の自動化がうまくいかないと感じているなら、やり方を工夫する前に、そこを確かめてみてください。工夫では越えられない線があるんです。
