患者さんの情報や、お客様の情報をAIに入れても大丈夫なのか。
AIを仕事に使い始めた方ほど、一度はこう考えたことがあると思います。
入力した内容が学習に使われない設定にしてあるし、使っているのも大手のAIだし、たぶん大丈夫だろう。
そう考えて使っている方も多いと思います。
ところが最近、その前提だけでは足りなくなってきました。
10月の友の会は、ここから話を始めています。
友の会というのは、Claude Codeを使っている会員さん向けに開いている勉強会のことです。
勉強会の初めのほうでお話ししたのが、世間の動きでした。
この秋、情報漏洩の問題がえらいことになってますよね、という話です。
この情報漏洩の問題は、正直ちょっと重い話です。

AIの情報漏洩は、漏れたかどうかの前に何を見られているのか
先に一つお断りしておきます。
ここで「アウト」とか「問われる」と書くのは、法律に違反するかどうかの話ではありません。
世間や患者さんから、どう見えるかの話です。
いま、情報が漏れない形でAIを運用していても、AIを使っているだけで危ないと言われる時期に差しかかっています。
AIに情報を入れています、と知られただけで、ちょっとアウト。
それが本当に漏れるのか漏れないのか、というジャッジをする前に、もうアウトと見られてしまう世の中なんです。
これはやっぱり、AIが便利になった反動だと思います。
なので、ここはちょっと気をつけた方がいい。
いまの世間の流れとして、知っておいていただきたいところです。
生成AIで情報漏洩しない使い方をしていても、問われてしまうこと
僕は以前から、使っていいAIは大手の3社だけ、とお伝えしてきました。
OpenAI、Anthropic、Googleの3つです。
それ以外にもいろいろ出ていますが、基本的には使わない、というのが正解です。
ただ、大手を選んで使っていれば、それで済むかというと、そうではなくなってきました。
入力した内容を学習に使わない設定にしていても、AIに入れたこと自体を問われることがあります。
漏れる漏れないに関係なく、使ったら怒られる。
そうなると、AIは使えないよね、という空気になりますよね。
これが、いまの世間の傾きなんです。
僕はAIをグイグイ使う方だと思われています。
それでも、世間から見える姿には気をつけています。
そこは考えながらやっていくしかないかなと思っています。
AIが問われる時代に、電子カルテの相談へ僕がお答えしたこと
この勉強会の日、ちょうど電子カルテの相談を受けていました。
治療院の先生にとって、カルテは毎日向き合うものです。
僕はこうお答えしました。
「今そういう時代だから、慎重にやった方がいいよ」
すでにカルテまわりの仕組みを入れている方もいらっしゃいますが、その方々にも「今ちょっと慎重になった方がいいよ」という言い方をしています。
カルテには、患者さんの体のことや、通院の記録が書かれています。
その情報がAIに入っていると聞いたとき、患者さんがどう受け取られるかは、こちらでは決められません。
漏れたかどうかとは別に、入れていること自体がどう見えるかを考えておきたい情報です。
AIを使うのをやめるという話ではなく、外に出さない形が整うまでは、カルテをAIに入れるのを急がない。
いまはそういう時期なんです。
外に出さないAIで、カルテを扱える日は来るのか
では、ずっと待つしかないのかというと、そうでもありません。
大手のAIは、ネットを経由して、向こうのサーバーに情報を入れて使います。
それが漏れると言われるのなら、ネットに出ないコンピューターの中で済ませればいい。
外に出さなくていい形を使ったほうがいいよね、ということです。
カルテなら、その形でのカルテの運用をまた提案していくつもりです。
ただ、手元のコンピューターの中だけで動くAIを、まともに動かそうとすると、ものすごい金額の機械が要ります。
なので今は、普段みなさんが使っているくらいのパソコンで動くもので、いろいろ実験しています。
手元で動くAIを実際に試したときの話は、別の記事に書きました。

いま試しているのは、二つのAIに役割を分けるやり方です。
外に出してはいけない情報は、手元で動くAppleのAIで処理する。
知恵の要る答えだけを、個人情報を伏せたままClaudeに考えてもらう。
手元のAIの調整がある程度うまくいったら、この二頭立てでたぶんうまくいくと思っています。
もう少し時間をかければ、カルテの管理くらいはできそうなところまで来ています。
AIを仕事に入れたいけれど、どの情報をどこまで任せていいのか迷っている方は、AI導入サポートでご相談ください。
会社の情報の扱い方から、外に出さない使い方まで、一緒に考えていきます。
