「アンケートは取っているんです。でも、活用できていないんですよね」。
先日のセミナーで、ある会員さんからこんな相談を受けました。チャットワークの共有チャットを開くと、お客様アンケートの回答用紙が、1件ずつ画像でずらりと並んでいる。数はある。でも、それを「お客様の声」として使えていない。よくある話なので、私はその場で頼み方をそのまま実演しました。
この記事で分かること。
- 画像で溜まったアンケートを、スキャンし直さずにテキスト化する頼み方
- チャットワークのAPIにある「直近100件までしか取れない」という壁の越え方
- 昔の売上データまで、迷わず全部AIに渡した方がいい理由
この会員さんは、印刷業とデータドリブンな経営に強い方です。だからこそ「データをとにかく取り込みたい。まず1種類、通るところまで完成させたい」というピンポイントな相談でした。
アンケートはなぜ「宝の持ち腐れ」になるのか
原因ははっきりしています。「画像のアンケートをテキスト化するには、もう一度スキャンし直さないといけない」という思い込みです。
紙を1枚ずつスキャナーに通す作業を想像すると、それだけで面倒になって手が止まります。しかも回答用紙は1件ずつバラバラに届いているので、まとめる作業自体も気が重い。そう考えると「またいつかやろう」で終わってしまうのも無理はありません。
でも実際には、チャットワークに画像として届いている時点で、もうデータは手元にあるんです。足りないのはスキャナーでも根気でもなく「取り出す一手間」だけでした。
頼み方は「ダウンロードして」「テキスト化して」の2回だけ
私がその場で答えた頼み方は、拍子抜けするほどシンプルでした。
まず、こう頼みます。
「チャットワークに入っている画像を全部ダウンロードして、ファイル名はアップロードの日付にしておいて」
ダウンロードが終わったら、続けてもう一言。
「これを読み込んでテキスト化して」
これだけで、大体なんとかなります。難しいプロンプトを考える必要はありません。指示は「日付でファイルを揃える」「読み込んでテキストにする」という、人に頼む時と同じ言葉で十分でした。
テキスト化したアンケートは、そのままブログを書くときに「お客様の声」としてAIに引っ張らせる素材になります。集めるだけで終わっていたデータが、発信の材料に変わる瞬間です。
チャットワークの「直近100件」の壁もひと言で越える
データを取り込もうとすると、次にぶつかるのがチャットワークAPIの制限です。API接続では、直近100件までしか過去ログを取得できません。何年分もの会話を遡って取り込みたい時には、これが壁になります。
ここで私が伝えた頼み方も、専門的な言い回しは必要ありませんでした。
「チャットワークをAPI接続でログ取得してもらっているんですが、直近100件しか取得できないと言われてしまいます。全件取得する方法はありませんか」
これだけ聞けば「あります」と返ってきて、あとは向こうが方法を組み立ててくれます。実際にはAPIではなく、ブラウザ経由で全件を取りに行くやり方でした。条件は一つだけ。ChromeにClaude in Chromeが入っていて、対象のチャットワークアカウントにログインした状態にしておくことです。この状態さえ整えておけば、あとは任せて大丈夫でした。
8年前の売上でも、迷わず全部入れた方がいい
データの取り込みで、私がもう一つ背中を押したのが「管理して数字にしているものは、問答無用で全部入れてしまった方が豊かになる」という考え方です。
古い売上データほど「今さら意味があるのか」「こんな中途半端な状態で渡していいのか」と手が止まりがちです。でも、店舗の売上情報のような数字は、多いこと自体が困る種類のものではありません。8年前の売上でも、データとして残っているなら入れておく。その方が、後で「最近注文のない人だけ拾ってほしい」といった細かい頼み方をした時に、答えの精度が上がります。
迷って手を止める時間があったら、まず全部渡してしまう。散らばったデータをきれいに整えてから渡そうとする必要もありません。それくらい割り切って大丈夫、という話でした。
まとめ「ないもの」でなく「あるもの」から始める
アンケートも売上データも、この会員さんの会社には最初から存在していました。足りなかったのはデータそのものではなく、それを引き出す一言だったわけです。新しく情報を集める労力に比べれば、はるかに軽い一手間です。
「ダウンロードして」「テキスト化して」「全件取得する方法はありませんか」。どれも専門知識がいらない、普段の言葉での頼み方です。まずは1種類でいいので、手元に眠っているログやアンケートから試してみてください。
こうした「頼み方」の設計や、実際の環境構築のところで手が止まる場合は、AI Team by MeisterSupportでも個別にサポートしています。
